特別な人間でありたいと思っていた。
若いころは自分の凡庸さを認めることができなかった。認めたくなかった。
三国志の諸葛亮孔明にあこがれた。智謀で敵をばったばったとなぎ倒すのが痛快で、自分も努力すれば、完璧ではないにしろ、マンガのヒーローに近づけると思っていた。
しかし、できなかった。
出来ない自分を認められなくて、酒に逃げたこともあった。
マンガの主人公とは真逆で、臆病で小心な自分。認めたくなくて酒に逃げた。
齢40をすぎて、特別な人間になることからフェードアウトした。自分は凡庸・凡人である。それでいいではないか。人それぞれなんだ。
眠いな。おやすみなさい。